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永き戦い その2

そのときの企画書を見てみると、開催日やゲスト等は記載していないものの、『「東京三大祭」としての「観光の街すみだ」を目指しませんか!』とのキャッチコピーの下に、『2010年に20会場200バンドをメドに開催。将来は700バンド70万人の動員数を誇る「東京三大祭」への認知されること』と、よくもまぁ、大風呂敷といわれてもしょうがないことがつらつらと書かれていた。 「山田さんは墨田区出身ですか?」 「いいえ、生まれは東京ですが、現在は千葉で暮らしています。」 「・・・、それじゃあ、ジャズが好きなんですね?」 「いいえ、正直演奏も出来なければ、そこまで詳しくはありません。」 「・・・・・・、山田さんはイベント会社を運営しているのですか?」 「いいえ、ただの印刷会社です。」 「・・・・・・・・・、街を活性化するということで、この錦糸町駅中心に全会場無料のイベントをやりたいと?」 「そうです。」 「・・・・・・・・・・・・・。」 完全に担当者は困惑気味だ。 それは無理もない。地元でもない、ジャズも知らない、そして、全会場無料という、お金儲けにもならないイベントをやりたいと言っているのである。 たいてい企業ということであれば利権、すなわちお金儲けに走るのが基本だ。それなのに僕が提出した書類には「市民ボランティアを中心に全員参加型の手作りの運営を目指していきます」と書かれているのである。 「企画書の方はいったん引き取らせていただきます。もしこちらで動きがございましたらご連絡しますので、それでよろしいでしょうか?」 返答として精一杯のことばであったろう。 多分企画書を受け取っても、こちらがアクションを起こさない限り先方は動かないだろうなと思いつつ、「それではご連絡をおまちしております」ときびすを返し、区役所を出たのであった。 そして初めての訪問としてはまずまずなのではないか?と一人悦に浸るのであった。 だがこの日を境に、行政に対する考え方は180度変わる。 それを証拠に、墨田区が後援名義をくれるまで、なんと開催する一ヶ月前までもらえなかったのである。 行政との永き攻防がこの時から繰り広げられるのである。
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